システムコーチング®のエッセンスを活用し、カスタマイズしたオリジナルプログラムで、楽しく効果的なチームビルディングを実現。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
IT Operations Services Japan様

グローバル製薬企業ベーリンガーインゲルハイムでは世界各地に高い専門性を持ったITスペシャリストが在籍し、グローバル横断のマトリックス組織の下で様々なプロジェクトに参加する一方、それぞれが所属する現地法人のIT Operations Services部門の一員としても役割を担っています。
今回、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社のIT Operations Services部門からチームビルディングについてのご相談をいただき、野外アクティビティとワークショップを組み合わせたオリジナルプログラムの開発・実施をお手伝いしました。
今回の取り組み背景や実施後の変化などについて、マネジャーの道野様、プログラムに参加された宗川様・田畑様にお話を伺います。

※システムコーチング®:チームに対して行うコーチング。CRR Global Japan 合同会社の登録商標。

Interview

インタビュー

多様なプロフェッショナルが集まる「大人なチーム」だからこそ、全員で思い切り楽しめる「チームビルディング」が必要でした。

IT Operations Services Japan
Group Manager
道野 仁美様

  1. 今回のチームビルディングに取り組まれた背景をお聞かせください。

    私たちは異なる専門性を持つITスペシャリスト7名で構成されたチームです。
    東京と山形の2拠点に在籍しており、普段は全員が異なるプロジェクトに参加しています。月に1回オンラインでミーティングを行っていますが、全員で1つのプロジェクトに参画する機会はほとんどありません。

    そのため、全員が「チームと言われても、今一つピンとこない…」という状態でした。それでも互いを尊重しているので、業務を遂行する上では大きな問題はなかったのですが、社内のリーダーシップ研修で講師の方から「バーチャルな組織であっても文化・風土はパフォーマンスに影響を与える」という指摘をいただき、私たち全員がよりイキイキと働ける環境作りに取り組むことで、一人ひとりのパフォーマンスも、重要アジェンダを推進する力も高められるのではないかと考えました。

    というのも、3年前に全員で集まってチームのビジョンを作ったのですが、それ以降はコロナ禍の影響もあり、全員で集まる機会を作れていなかったのです。新しいメンバーも増え、まだ誰とも直接会ったことがないという人もいました。そこで、皆さんに「改めてチームビルディングに取り組んでみませんか?」と問いかけてみたところ、全員が「ぜひやりたい!」と。後日、複数のアクティビティを提案したのですが、「葉山の山中でタケノコを掘り、その場で調理してみんなで食べる」という企画に人気が集まり、いつになく大いに盛り上がったんですよね。笑

    在宅勤務が長く続いていた中で、日常を離れて同じ日本で働く仲間とFace to Faceで自然の中でのアクティビティを行い、時間や空間を共有する機会をみんな求めていたのではないでしょうか。

  1. プログラムの検討から実施までの過程を振り返り、特に重要だと思われる点はありますか?

    プログラムの詳細検討にあたり「せかいのはじまり」の担当者お二人にご相談させていただきました。

    何よりもまず「全員参加で、楽しむこと」が大事だと考えていたので、オフィスを離れて自然に囲まれ、自分で掘ったタケノコをみんなで食べるというだけでも十分だろうと思っていましたが、私も含めたメンバー全員に対して30分ずつ事前インタビューを実施いただいた際、「皆さんは確かに成熟した“大人な”チームだけど、それゆえに過剰な“遠慮”が生まれていませんか?今のチームにはもっと強い負荷をかけた方がよいと思う」とアドバイスをいただき、全員で協力して一つの大きなモノ作りに挑戦する「バイオネスト作り」を新たに提案いただいたのです。
    全員が初めて目にするもので、何をするのかみんなワクワクしていましたね。

    私自身は諸事情により急遽オンラインでの参加となってしまいましたが、当日アクティビティを終えた全員がこれまで見たことがないような満面の笑顔で帰ってきて、正直驚きました。
    ご飯を食べている間も、午後のワークショップも笑いが絶えず、チームビルディングの目的としていた「何を言っても大丈夫」という安心感が醸成されていたと思います。

    バイオネスト作りの途中、担当のお二人から「チームのシステムが見えてきました」と報告をいただいたことが強く印象に残っています。
    一人ひとりが「素」の自分を表現できる環境を作り、作業の様子を注意深く観察して仮説を検証しながら、その場で柔軟にプログラムをチューニングされていることがよく分かりました。

    また、その後のワークショップでも正解やあるべき考えを押し付けるのではなく、終始私たち自身が自ら意思決定できるようにリードしていただいたことで、相互理解が深まりチーム全員の共通認識を作ることができました。
    翌日オフィスに戻ってからも自然に「このチームで何ができるか?」と議論が湧き起こり、「日本のプレゼンスを高めるために7人でもっと声をあげよう」といったこれまでなかったポジティブな意見も飛び出すなど、チームの変化を実感しています。

    チームの課題を的確に見立てて、経験に裏打ちされた豊富な選択肢から最適なアプローチを検討し、関係性を可視化しながら「私たちに合ったチームのあり方」を発見して、後の行動変革につなげていく。そのプロセスが一貫して設計されていたことが、今回のポイントだったと思います。

参加者の声

IT Operations Services Japan
宗川 一良様

IT Operations Services Japan
田畑 宏晃様

Q.プログラムに参加された率直な感想を教えてください。

宗川様:仲間と久しぶりに直接会えましたし、大自然の中で鳥のさえずりを聞きながらモノづくりに取り組むのは純粋に楽しかったです。
まったく気を遣うことなく、シンプルなアクティビティに没頭することができたので、思わず「素」の自分が出てしまいました。笑

田畑様:山に入って最初にタケノコを掘りに行った時は、まだオフィスの延長線上という感じで硬い雰囲気だったのですが、バイオネストを作り始めてからは全員が解き放たれていましたね。
また、ワークショップの「文房具を使って自分やチームを表現する」というプログラムもおもしろかったです。それぞれのアウトプットを通じてお互いの関係性が見えてきて、「そんな風に思っていたんだ」「自分と同じことを考えていたんだ」と初めて気付くことも多く、とても新鮮でした。

宗川様:全員でチームを表現したものに名前を付ける時、中国出身のメンバーが「八仙過海」という言葉を教えてくれました。8人の異なるスペシャリティを持った仙人が各々の強みを発揮しながら荒海を渡ったという故事成語だそうですが、まさに私たちのチームにピッタリだと。
以前からこのチームは優秀な人ばかりだと思っていましたが、優秀という言葉の裏には「凄いな」「自分とは違うな」という遠慮や謙遜も含まれていたように思います。
「一人ひとり違って良い」ということが目に見える形で体現され、全員の共通認識になったことで、今まで以上に自信を持って行動できるのではないかと感じています。

田畑様:これまでもお互いが周囲に合わせることでチーム「らしい」動きはできていましたが、全員共通の体験ができたことが潤滑油となり本当のチームになれたと感じています。私たちは全員が一つの目標に向かって結束して進むタイプのチームではありませんが、それぞれが自分の専門領域で活躍しながら、聞きたいことがあればすぐに聞けるし、困ったことがあれば助け合える。そんな関係性こそが「私たちらしいチームのあり方」だと全員で確認できた一日でした。今後も定期的に全員で集まりたいですね。